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調理師について

調理師に関する法律は、調理師法に定められています。この法律は、195811月に施行された法律で、調理師全般の職務・資格などに関しての規定を行っています。

調理師法が作られた目的は、調理師法第1条に、以下のようにまとめられています。

「この法律は、調理師の資格等を定めて調理の業務に従事する者の資質を向上させることにより調理技術の合理的な発達を図り、もつて国民の食生活の向上に資することを目的とする。」と定められています。

 つまり、日本全体の食生活の向上が基本となっているのです。また、「調理師の資格等を定めて~」にあるように、この法律によって、調理師免許や調理師試験についての原則が決定されています。

 そして調理師とは、調理師の名称を用いて調理の業務に従事することができる者として、調理師法に基づき都道府県知事が行う調理師試験において免許を取得した者のことを言います(調理師法第2条より)。また、「調理師でなければ、調理師又はこれに紛らわしい名称を用いてはならない」と規定されています(調理師法第8条)。つまり、名称独占資格です。

 調理師試験に合格すると、調理師免許証が交付されますが、免許そのものは、都道府県の調理師名簿に名前が記載されることで発効します。調理師試験の合格者以外にも、学校教育法第57条に規定する者で、厚生労働大臣が指定した調理師養成学校を卒業した者には、無試験で調理師免許が与えられることになっています。

 調理師の上位に位置する資格として、社団法人調理技術技能センターが実施する厚生労働省認定の調理技術技能評価試験(調理に係る技術審査試験及び技能検定試験)合格者に対する専門調理師・調理技能士があります。調理師以上の資格があれば、都道府県の条例により食品衛生責任者の講習が免除されます。

 調理師は名称独占資格ですが、調理師のみが可能な業務というのは、存在しません。例えば飲食店を開業する際に必要なのは食品衛生責任者資格であり、一定以上の規模を持つ給食施設で設置を義務付けられているのは栄養士、あるいは管理栄養士です。調理師は栄養士の必要がない規模の給食施設、飲食店において「設置するよう努めなくてはならない」という努力義務規定が存在するだけなので、調理師にのみ許された権利は「調理師」を名乗ることのみです。

 さらに、地方自治体の営業許可を取得している飲食店には、食品衛生責任者が必ずひとりは必要ですが、その飲食店が食中毒患者を出した場合、保険所長により、その飲食店は営業停止処分を命ぜられます。またその際に、都道府県知事により免許を取り消される場合があります。免許の取り消しを受けると、欠格期間としてその後1年間は再度試験に合格しても免許を受けることが出来ません(調理師法第4条、第62号)。

 調理師の受験資格ですが、

 ・中学卒業者

 ・小学校卒業者で5年以上の調理業務経験者

 ・旧制国民学校高等科修了者、旧制中学校2年課程修了者又は、厚生労働大臣が認定した者

 ・各種外国人学校中等部卒業者

なお且つ

 ・学校、病院、寮などの給食施設(120食以上を継続し、又は150食以上調理する施設)、飲食店(旅館、簡易宿泊所を含む)、惣菜製造業、魚介類販売業で2年以上の調理経験者。

 以上のようになります。

 試験は都道府県ごとに行われ、問題、時期、受験料などは、異なります。よって、掛け持ち受験も可能です。

 一方、国家試験を受けなくても、資格を取得する方法もあります。

 それは、厚生労働大臣指定の養成所で、学ぶ方法です。ここで、昼間なら1年、夜間なら1年半以上の課程を選びます。卒業できれば、都道府県知事より調理師の資格(免許)が与えられます。

 調理師資格を取得し、8年以上の実務経験を積めば、すし、中華料理、給食用特殊料理、日本料理、西洋料理、麺料理などの専門調理師にステップアップもできます。